宝酒造、原宿に芋焼酎「ISAINA」のポップアップ店 狙いは


酒類大手の宝酒造(京都市)は22日~24日、飲み方によって香りが変わるという新感覚の芋焼酎「全量芋焼酎『ISAINA(イサイナ)』」の試飲が楽しめるポップアップストア「ISAINA ソーダ STAND」を期間限定でオープンする。開設したのは原宿・表参道エリアで、期間中はソーダ割りを1杯無料で提供するなどする。同社はなぜ出店を企画したのか、そしてなぜ原宿・表参道エリアを選んだのか。その狙いとは――。【さつまいもニュースONLINE編集部】

「ISAINA ソーダ STAND」の外観=21日、東京都渋谷区

ISAINA ソーダ STANDのメニュー=21日、東京都渋谷区



「飲み方で香りが変わる」

ISAINAは2022年2月に発売されたアイテムで、麴まで芋を使用した全量芋焼酎と、同社が独自開発した「かおり酵母」を組み合わせることで飲み方で香りが変わるように仕上げた。


香りが変わるとは、アルコール度数が低いと酵母由来の果実の香りが立ちやすく、高いと全量芋の香りが際立つ仕組みのことだ。

具体的には、炭酸割りの場合、「みずみずしいリンゴを思わせるフルーティーな香り」(同社)が引き立ち、ロックでは「焼き芋のようなほっこり甘い香り」が味わえるという。

市場拡大する「香り系芋焼酎」

同社がISAINAを投入した背景には、こうした香りの特徴を訴求する「香り系芋焼酎」の市場の拡大がある。

香り系芋焼酎を巡って同社が調べたところ、若年層に人気があることが分かった。また、飲み方についても、あるトレンドが浮かび合ったという。

というのは、「食事の前半はすっきりとした味わいの炭酸割りで飲酒を楽しみ、食事の後半や食後はロックで芋の甘みを味わいながら満足感を得たいというニーズ」(同社)だ。

そのため、ISAINAは、人々が本格芋焼酎を楽しむ機会を広げると共に、香り系芋焼酎をはじめとした本格焼酎のマーケットのさらなる活性化につなげたいと企画・開発された。

出店先に原宿・表参道を選んだ理由

期間限定のポップアップストアとしてオープンする「ISAINA ソーダ STAND」だが、出店先を東京メトロ・明治神宮前<原宿>駅や表参道ヒルズにほど近い、原宿・表参道エリアに選んだことにも大きな狙いがある。


同社によると、香り系芋焼酎の購入者の年代分布をみると、一般的な芋焼酎よりも30代~40代が多くみられるという。

ISINAは、商品名の由来でもある「新時代の”異才な”芋焼酎」をコンセプトに掲げ、一般的な焼酎の持つ和のテイストと一線を画した新たな世界観を提案し、若年層の開拓に取り組んできた経緯がある。

そのため、今回のポップアップストアの出店先についても、若者が多く集まる原宿・表参道エリアを選んだのは「30代~40代に加え、20代の方々に向けても認知を拡大させていきたい」(同社商品第一部企画課、仲西智輝さん)といった狙いがある。

商品第一部企画課、仲西智輝さん

22日から期間限定の営業をスタートするISAINA ソーダ STANDでは、ISAINAのソーダ割を1杯目を無料、2杯目以降を400円で提供する。さらに
「さまざまな料理とのペアリングも楽しめることを知ってもらいたい」(仲西さん)として、創作のフードメニュー3種を用意する。

3種は、▽季節香るアラビアータ▽特製黒酢 NAMBAN▽無花果と生ハムのクリームチーズタルト―でそれぞれ200円で提供する。それらをセットにした「”異才な”3種ディッシュ」も600円で用意している。

「”異才な”3種ディッシュ」

会場は原宿ピアザビル(東京都渋谷区神宮前)。各日、営業時間は午前11時~午後9時(ラストオーダー 午後8時30分)。

ISAINAのラベルの意匠があしらわれた店内

ISAINA ソーダ STAND店内でISAINAの通常のボトル販売は行っていないが、参考小売価格は容量900ミリリットルで税抜き1342円。アルコール分は、25%。