農水省は13日、農産物の温室効果ガスの削減率を星の数で表示する「見える化」の実証事業について、今年度の対象品目を23品目に拡大する、と発表した。サツマイモも新たに対象に盛り込まれた。「温室効果ガス削減の『見える化』を通じ、生産者の環境負荷低減の取り組みを分かりやすく伝えることで、消費者が地球環境に良い農産物を選択できる環境を整えていきたい」と同省。合わせて、「見える化」の実証事業に関心を持つ生産者や小売事業者も募っている。【さつまいもニュースONLINE編集部】
[関連]食料・農業・農村白書が閣議決定 おイモ輸出の成功事例掲載
店頭などで「見える化」ラベルを表示
農産物を巡る温室効果ガス削減の「見える化」の実証事業は、農業における環境負荷低減を目指す「みどりの食料システム戦略」で掲げた持続可能な消費を推進する取り組みの一環。
実証事業は昨年度にスタート。コメ、トマト、キュウリについて、大手食品スーパーやおむすび専門店、道の駅などの店頭で、温室効果ガスの削減率を星の数で示した「見える化」ラベルを表示させる取り組みを進めてきていた。
今年度から23品目に拡大し、さらに取り組みを深化させる。
コメ、トマト、キュウリの先行3品目に加え、ナス、ホウレンソウ、ハクサイ、白ネギ、タマネギ、キャベツ、レタス、ダイコン、ニンジン、アスパラガス、ミニトマト、サツマイモ、ジャガイモ、リンゴ、ミカン、ブドウ、日本ナシ、モモ、イチゴ、茶―の20品目が加わった。
同省ホームページ上では、温室効果ガスを減らす栽培方法や農産物の温室効果ガス簡易算定シート、実証事業に協力する店舗情報を紹介するなどし、実証事業への理解や協力を呼び掛けている。
実証に関心を持つ生産者や小売事業者募る
今後、さらに取り組みをさらに広げていく上で、温室効果ガス削減に配慮した農産物の扱いに関心を持つ生産者、小売事業者等の募集も行っている。
生産者については、1年分の栽培データがあれば、農産物を生産する際の温室効果ガスの削減率を算定できるといい、温室効果ガス削減の取り組みの「見える化」の実証事業に関心を持つ生産者に参加を呼び掛けている。
また、「見える化」の実証事業に取り組む農産物の販売に協力可能な小売事業者なども同様に募集している。
問い合わせ先は、同省大臣官房みどりの食料システム戦略グループ地球環境対策室まで。メールアドレスは、SCAFFF★maff.go.jp(送付の際に★を@に置き換える)。