全国の干し芋の頂点は?生産日本一の茨城県で「全国ほしいもグランプリ」

全国の干し芋の頂点を決める催し「全国ほしいもグランプリ」の最終審査会と表彰式が10日、茨城県水戸市内で開かれた。第2回となることしは、全国12道府県から41点のエントリーがあり、21点が最終審査会に進んだ。最優秀の1位には、茨城県ひたちなか市のオオスガファームが選ばれた。表彰式で登壇した大井川和彦同県知事は自身も上位の干し芋を名前を伏せて試食をしたことに触れ、「審査員の方々は苦労しただろうなという高いレベルだった」と述べた。【さつまいもニュースONLINE】


入賞喜び涙ぐむ人の姿も

最優秀の1位に輝いたのは、茨城県ひたちなか市のオオスガファーム。同社の代表は、「選ばれるとは思っておらず、緊張で言葉が出ない」と感激した様子。


「去年は予選は通過していたが、賞を逃していたので悔しい思いをした。そうした中で研究を重ねたかいがあった」と謝辞を述べた。


2位は、同市の「フクダ」。同社の代表は、「信じられない気持ち。去年は失敗続きだったが、(2位入賞は)いろいろ苦労した結果だったと思う。非常にはげみになった」と語った。


3位は同県東海村の「かんみや本舗」。同社の代表は、「東海村はおいしい原料ができる地質・地域。そこで干し芋づくりに取り組んでいる。賞に感謝します」と笑顔だった。


表彰式の会場には、「50人ほど」(茨城県の担当者)の生産者関係者が出席。順位が発表されるたび、どよめきが上がり、入賞した関係者の中には涙ぐむ人の姿もあった。


「甲乙つけがたかった」

今年の最終審査会の様子について、審査員長で、蜜芋研究所所長や「さつまいもシェフ」の肩書を持つ岡部勝義氏は、「去年に食べたときもおいしかったが、ことしはそれ以上にレベルが高かった」と説明。


「審査は難しくて、いろいろ項目を複数つくって審査したが、気を抜くと『おいしいなぁ』とか『これうまいなぁ』という感じで、審査を忘れてしまうくらいだった。甲乙つけがたかった」と振り返った。


今年の結果にも触れ、「サツマイモ一つの素材の水分を移動させることでここまで昇華させられるのかという思い。見た目、かんだときの柔らかさ、かんだときの甘みの出方、そこからもう一度かみつづけた後にふくらむ甘みと、鼻に抜ける香り……。何をとってもバランスがよかった」と生産者らの労をねぎらっていた。

干し芋文化活性化に力込め

同グランプリの総括として登壇した大井川知事は、「2回目になりましたが、レベルの高い出品をありがとうございました」と感謝した。


県の干し芋の振興策にも触れ、「本当においしい干し芋はなかなか外から見て分からない。どうやって(価値を)一般の消費者に情報をお伝えできるか考えてきた」として、最終審査員にも名を連ねた、干し芋好きのタレント・谷まりあさんを「ほしいもアンバサダー」に任命したり、2024年に毎年1月10日を「ほしいもの日」と制定したことに触れた。


県によると、ほしいもの日の「1月10日」は、漢数字の「一」と「十」を重ねると「干」の字になることや、干し芋づくりで重要な「糖化(とうか)」の工程を「10日」にかけたことなどにちなむという。

同グランプリの開催については「全国の干し芋農家の方々に参加していただき、素晴らしい干し芋こんなにあるんだとアピールする場にできたらということでやらせていただいた」と説明。今後についても、「(ほしいもの日の)1月10日にこだわって、干し芋の文化を盛り上げていきたい」と力を込めた。

最終審査には谷さんら参加

同グランプリは、干し芋の生産量で日本一を誇るという茨城県が「干し芋の魅力を伝え、諸費拡大につなげたい」と昨年に初開催。ことしは、書類審査や品質分析審査の予選や一般投票を経て、21点が最終審査に進んだ。


ことしの最終審査会では、蜜芋研究所所長でシェフの岡部勝義氏、泉澤直氏、小松亜子氏、田口和憲氏、安井友梨氏、谷まりあ氏が務めた。最終審査の途中、谷さんが「どれもおいしくて困ります」と思わず漏らす一幕もあった。