家庭用オーブンの160℃で90分――。家で焼き芋を焼き上げようとする際にインターネットのレシピサイトや、レシピアプリでよく見かけるのが、この設定だ。編集部員の筆者はもう少し高温で設定しているのだが、この「定説」は本当なのか。一般的なスーパーで購入できる茨城県産「紅はるか」を使用し、検証してみた。90分以外にも、同じ温度で120分、150分の焼き上げも行い、比較してみた(さつまいもニュースONLINE編集部)
イモの両端を切り落としたところ
まずは下準備。よく熱が通るようにするため、イモの両端を切り落とす。ちなみに、用意したイモは、価格の安い訳あり品を選んだ(表皮のはがれが目立ち、サイズもまちまち)。高価なブランド品ならおいしくて当たり前。誰でも身近に買えるものをいかに美味しく焼いて食べることができるか――をテーマとしているためだ。
訳あり品ゆえに長さや太さもまちまちだ
下準備を終えたところで、オーブンで焼き上げていく。使用するのは、シャープ社製のオーブンレンジ「REーWF181」で、オート機能で焼き芋モードもあるのが特長だ。今回は、マニュアル設定で、まずは160℃90分でスタートした。
まずは160℃90分で焼き上げる
シャープ社製のオーブンレンジ「REーWF181」
筆者の場合、冬季は週末にまとめて焼いて冷凍庫や冷蔵庫に保管するスタイルをとる。朝食代わりにすることが多く、小ぶりのものを数多く焼くことが多い。検証用に今回、スーパーで購入したイモはサイズがいずれも大きかった。
まずは90分が経過し、1本目を取り上げた。
90分焼き上げた1本目
「焼き芋の甘さを引き出すには焼いた後の余熱が大事」。筆者が焼き芋にはまるようになった頃、多くの焼き芋ファンが訪れ、テレビ番組などでもよく登場する、つくば市内の石焼き芋店でベテラン店主に教わったことだ。その店では焼いた後に窯の側面にある「ポケット」で、ある一定時間、余熱を加えているそうだ。
家庭用のオーブンにそのような「ポケット」はないので、筆者の場合、フェイスタオルにくるんで熱を保つやり方を常用している。
1本目を焼き上げたのち、続いて、焼き上げ時間を延長する形で120分、150分についても検証していった。