9月4日は「一刻者(いっこもん)の日」――。酒類大手の宝酒造(京都市伏見区)は4日、同社が製造販売する芋焼酎「一刻者」の記念日に合わせ、都内で戦略方針説明などを行うイベントを報道陣向けに開催した。新しい芋を使った新たな一刻者の開発にかけた思いや、一刻者ブランドを展開する上での新メッセージやWeb動画などを披露。会場には、ブランドアンバサダーの俳優・永瀬正敏さんも登場し、一刻者の魅力などを語った。【さつまいもニュースONLINE編集部】
新品種いち早く「甕オーナー」募集も
「一刻者の日」は、一刻者が2001年9月4日に発売されたことにちなみ、発売20周年を迎えた節目の21年に日本記念日協会から認定。ことしは3度目の一刻者の日となった。
イベントに駆け付けた永瀬正敏さんは焼酎の本場といわれる宮崎県の出身で、同社の焼酎工場「宮崎・日向 黒壁蔵」も同県にある縁などから、21年に一刻者のブランドアンバサダーに就任した経緯がある。
イベントでは、同社商品第一部長の吉田隆裕氏が登壇し、「発売以来、一刻者をもっとおいしくしたいという思いを持って日々進化させてきた」とものづくりへの思いを述べた。
続いて登壇したブランド担当の佃裕之氏は、芋焼酎ユーザーに行った調査から、2種類以上を楽しむ「飲み分け」や、芋の甘みを求める嗜好性などのトレンドを紹介した。
麹を含めて全量芋にこだわった一刻者は芋の甘み成分が同社調べで米麹による芋焼酎の約2倍に上るといった商品の特性などを説明した。
その上で、こうした市場の背景などを踏まえ、「贅沢(ぜいたく)な芋の甘みを楽しんでいる時間(とき)」とする一刻者の新メッセージを掲げることを明らかにした。
軽妙なやり取りで会場沸かす
イベント後半は、永瀬正敏さんが登壇。アンバサダーとしての活動を振り返ったり、自身が出演しナレーションも担当したブランドストーリー動画の撮影時の様子や感想などを披露した。司会者との軽妙なやりとりで、会場に集まった報道陣を沸していた。
同社が6年がかかりで開発した新品種の新たな一刻者の香りをテイスティングするコーナーも。「香りが本当にすごい」と驚いた表情をみせていた。
新品種の生産量がまだ十分でないことから、同社が同日から募集を開始した2023年度の「甕(かめ)オーナー」に先行して届けられることを踏まえ、「(新品種が)早く、いっぱいできるようになるといいですね」と今後の市販化に期待を寄せいていた。