フジテレビのバラエティ番組「オールナイトフジコ」に現役女子大生ユニット「フジコーズ」としてレギュラー出演し、現在タレントで活躍する上西萌々さん。将来の目標にサツマイモ専門店の経営を挙げる筋金入りの上西さんですが、連載の第2回は子どもの頃のサツマイモにまつわる思い出をつづります。サツマイモの天ぷらが大好きだったそうですが、それは、ある絵本がきっかけとなっていて……。【さつまいもニュースONLINE】
第2回 母が揚げてくれたサツマイモの天ぷら
「お母さん、サツマイモの天ぷら食べたい!」――。
子どものころ、家に絵本がいっぱいありました。その中でも、ある絵本を読むと、決まってサツマイモの天ぷらが食べたくなってしまうものがありました。
それは、『ねないこだれだ』などの代表作で知られる絵本作家、せなけいこさんの『おばけのてんぷら』です。
物語は、ウサギのうさこが天ぷらを家の中で揚げていると、おいしそうなにおいに誘われ、小さなおばけが、こっそりとウサコの家に忍び込んで天ぷらをつくるというお話です。
その中にサツマイモの天ぷらが登場するのですが、おばけが油の中にサツマイモを落とす場面になると、ページいっぱいに広がる黄金色の天ぷらがあまりにおいしそうで……。
読むたびにお腹が空いてしまい、そんなときは決まって母にサツマイモの天ぷらをお願いしていました。
子どものころ、家に絵本がいっぱいありました。その中でも、ある絵本を読むと、決まってサツマイモの天ぷらが食べたくなってしまうものがありました。
それは、『ねないこだれだ』などの代表作で知られる絵本作家、せなけいこさんの『おばけのてんぷら』です。
物語は、ウサギのうさこが天ぷらを家の中で揚げていると、おいしそうなにおいに誘われ、小さなおばけが、こっそりとウサコの家に忍び込んで天ぷらをつくるというお話です。
その中にサツマイモの天ぷらが登場するのですが、おばけが油の中にサツマイモを落とす場面になると、ページいっぱいに広がる黄金色の天ぷらがあまりにおいしそうで……。
読むたびにお腹が空いてしまい、そんなときは決まって母にサツマイモの天ぷらをお願いしていました。
働いていた母は仕事終わりのときでも、笑顔で「いいよ」と言って、すぐにエプロンをつけてくれたのを覚えています。
台所からサツマイモを「スパン、スパン」とリズムよく包丁で切る音が聞こえ、次に「じゅわ〜っ」と、油のはねる音が聞こえてくると、私はそわそわが止まらなくなりました。
「油がはねるから危ないよ」と注意されるので離れた場所からでしたが、母が菜箸で天ぷらをひっくり返すたび、ふくらんでいく衣の様子をいつまでもじっと見つめていました。
そしてサツマイモの甘い香りが漂いはじめると、絵本の世界がそのまま現実になったようで胸が高鳴っていきました。
揚げたてをつまみ食いしてやけどをしてしまったこともあり、母に「ほら〜言ったでしょ」と笑われたことも。それも今では大切な思い出です。
サツマイモの天ぷらは、外がサクッと、中がほくほく。味変で少し塩をつけると、口いっぱいにやさしい甘さが広がりました。
どうやら、私たち親子の“サツマイモ天ぷら好き”は、三世代に渡って受け継がれていたようです。
口いっぱいにやさしい甘さ
『おばけのてんぷら』を読んだとき以外でも、家で天ぷらを揚げてもらう時は、必ず大好きなサツマイモの天ぷらを入れてもらっていました。台所からサツマイモを「スパン、スパン」とリズムよく包丁で切る音が聞こえ、次に「じゅわ〜っ」と、油のはねる音が聞こえてくると、私はそわそわが止まらなくなりました。
「油がはねるから危ないよ」と注意されるので離れた場所からでしたが、母が菜箸で天ぷらをひっくり返すたび、ふくらんでいく衣の様子をいつまでもじっと見つめていました。
そしてサツマイモの甘い香りが漂いはじめると、絵本の世界がそのまま現実になったようで胸が高鳴っていきました。
揚げたてをつまみ食いしてやけどをしてしまったこともあり、母に「ほら〜言ったでしょ」と笑われたことも。それも今では大切な思い出です。
サツマイモの天ぷらは、外がサクッと、中がほくほく。味変で少し塩をつけると、口いっぱいにやさしい甘さが広がりました。
「私にとって幸せの象徴」
最近、母にその話をしたら、「おばあちゃんも、天ぷらをあげるときは必ずサツマイモを入れてたんだよ」と教えてくれました。どうやら、私たち親子の“サツマイモ天ぷら好き”は、三世代に渡って受け継がれていたようです。
思えば、あの優しい味には祖母の台所の記憶も少し混ざっていたのかもしれません。
大人になった今でも、スーパーでサツマイモを見かけたり、お蕎麦屋で揚げたての天ぷらを見かけると、あの頃の絵本の思い出と母の台所の景色が一度によみがえってきます。
大人になった今でも、スーパーでサツマイモを見かけたり、お蕎麦屋で揚げたての天ぷらを見かけると、あの頃の絵本の思い出と母の台所の景色が一度によみがえってきます。
そしてサツマイモの天ぷらの甘い香りは、今でも変わらず私の心をそっと温めてくれます。
母が揚げてくれたサツマイモの天ぷらは、私にとって幸せの象徴です。
いつか私が誰かのために天ぷらを揚げる日が来たら、その香りの中には、母の笑顔と祖母の温もり、そして『おばけのてんぷら』の小さなおばけもきっといっしょにいる気がします。
いつか私が誰かのために天ぷらを揚げる日が来たら、その香りの中には、母の笑顔と祖母の温もり、そして『おばけのてんぷら』の小さなおばけもきっといっしょにいる気がします。
本連載では各回、上西さんがサツマイモにまつわるおすすめの情報を「#ももの推しいも」と題して紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね!
都内でサツマイモ活がしたい!この時期だから甘いものが食べたい!でも、健康志向で身体にいいもの取り入れたいんだよなと思っている方におすすめなのが、「& OIMO TOKYO CAFE 中目黒店」です。
鹿児島県種子島産の蜜芋を60日以上熟成させているそうで、炭火でじっくり焼き上げるこの手間と時間の織り成す技が、ひと口で感じるねっとり甘い「幸福感」を生み出しています。
私が好きなのは、「こぼれ蜜芋モンブランパフェ」!!
見た目もインパクト大ですが、種子島産安納芋のクリームは濃厚な甘みで、中にはジャージー牛乳のソフトクリーム、カシスクリーム、プリンや蜜芋ブリュレ、サツマイモの甘露煮など、食べ進めるごとに味や食感が変わり、飽きることなく食べ終わってしまいます。
さらに嬉しいのは、すべてグルテンフリーでつくられているものであること。
小麦粉を使わず、米粉や自然素材で仕上げたスイーツは、体に優しくて「罪悪感」もありません。食べ終わった後、心も体も軽やかで幸せな気持ちになります。
鹿児島県種子島産の蜜芋を60日以上熟成させているそうで、炭火でじっくり焼き上げるこの手間と時間の織り成す技が、ひと口で感じるねっとり甘い「幸福感」を生み出しています。
私が好きなのは、「こぼれ蜜芋モンブランパフェ」!!
さらに嬉しいのは、すべてグルテンフリーでつくられているものであること。
小麦粉を使わず、米粉や自然素材で仕上げたスイーツは、体に優しくて「罪悪感」もありません。食べ終わった後、心も体も軽やかで幸せな気持ちになります。
「こんなに自由度高いんだ」
スイーツだけでなく、キッシュやカレーなどのフードメニューにもサツマイモがさりげなく使われていて、「サツマイモって、こんなに自由度高いんだ…」と驚かされます。中目黒の川沿いをお散歩したあと、少し疲れた心と身体を休めるのにぴったりの場所。店内は落ち着いたグレーを基調とした、ホッとする空間でもあります。
まさに五感でサツマイモの魅力を感じられる、私にとっての癒しのカフェです!
写真はいずれも上西さん提供
(第3回は11月中旬に配信予定です)
筆者略歴
うえにし・もも 2002年生まれ、千葉県出身。24年5月、秋元康プロデュースの現役女子大生ユニット「フジコーズ」3期生としてデビュー。フジテレビの『オールナイトフジコ』にレギュラー出演した。現在はテレビ出演やグラビアなど多方面で活躍。愛称は「ももりん」。強いサツマイモ愛で知られ、将来の目標にサツマイモ専門店の経営を挙げる。