土壌伝染性の病害「サツマイモ基腐病(もとぐされびょう)」の知見集積などを目的とした産学連携のコンソーシアム「みんなのサツマイモを守るプロジェクト-Save The Sweet Potato-」(以下、SSP)。今年で設立3年を迎えるのに合わせ、ゲストを迎え、サツマイモ産業をめぐる現状や今後を展望していきます。第1回は、民放出身のフリーアナウンサーで「さつまいもアナウンサー」として活動する鳥越佳那さん。鳥越さんが語る南九州とサツマイモの関係、そしてサツマイモ産業がより元気になるためにそれぞれができることとは――。SSP代表の後藤基文氏と語り合いました。【さつまいもニュースONLINE】
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サツマイモをめぐる「原体験」
母が買って来たあの日の焼き芋
後藤基文さん(以下、後藤さん) 「さつまいもアナウンサー」としてご活動されているとうかがい、驚きました。そう名乗っていらっしゃる方は他にはいないですよね。
鳥越佳那さん(以下、鳥越さん) そうですね。おそらく、今のところは私だけかと思います。サツマイモが大好きなアナウンサーということで名乗らせていただいています。
私は鹿児島県がふるさとで、蒸かし芋が自然と日常の食卓にのぼるような家庭で育ちました。家族もサツマイモが大好きですが、母方の曾祖父がサツマイモ農家だったルーツもあり、私のDNAの中にはきっとサツマイモ好きの遺伝子が刻まれていると思っています。
後藤さん 子どもの頃からずっとサツマイモは特別の存在だったのですか。
鳥越さん サツマイモを特別に思うようになったのは社会人になってからです。元々、静岡県のテレビ局でアナウンサーとして働いていたのですが、ちょっぴり不規則な生活で、20代半ばに体調を崩したことがありました。